操縦教育証明(飛行機)の特徴

航空機のパイロットの免許(航空従事者技能証明)には沢山の種類があります。

飛行機・回転翼航空機・滑空機・飛行船から始まり、単発・双発、陸上・水上、そして、型式限定。航空法的に言えば、パイロットの免許は「航空機の種類、等級、型式について限定」(航空法25条)されている訳です。自家用・事業用・計器・定期運送用操縦士の各技能証明について上記の限定がされます。

中でも日本の航空業界の中でビックリするほど所持者が少ないのは「操縦教育証明」という技能証明です。今回は操縦教育証明について書きます。

飛行機以外の種類の航空機も同じとは思いますが、確認はしていないので、本記事の内容は飛行機の操縦教育証明に関することとなります。

操縦教育証明の累計取得人数

国土交通省の資料によると平成21年度までの累計で1,866人しか国内では取得していません。

更に付け加えると、平成21年度に有効な航空身体検査証明を有する操縦教育証明保持者の数は430人です

パイロットとして航空機に乗り込むためには有効な航空身体検査証明が必要になってきますので、操縦教育証明を所持している人の中でも「飛行教官」として働けるのは、平成21年度時点では日本には430人しかいなかったという訳です。

国土交通省参考資料

レアすぎる。レアすぎるぞ。

しかし、一部の機関を除いて「飛行教官」というのは一般的に高い給料が出るわけではないから、これまた驚きです。

希少性が高いということは価値が高いということですから、普通に考えれば「飛行教官」の給料は高くなりそうなものです。では何故、希少性が高いにも関わらず、給料は高くないのでしょうか?

操縦教育証明が必要になるのはどんな時か?

希少性が高いにも関わらず、給料は高くない理由を考えるためには、そもそも「操縦教育証明が必要になるのはどんな時か?」を考えれば分かります。

簡単に言うと操縦教育証明が必要になるのは、ズブの素人に教える時だけです。それ以外は操縦教育証明は不要です。

操縦教育証明を持っていなくても誰かに教えること(インストラクター)はできます。

例えば、自家用操縦士の免許を持っている人がJCABの事業用操縦士の免許を取得しようとして、国内の何処かのフライトスクールで訓練を受けようとするとき、インストラクターは「操縦教育証明」を持っている必要はありません。訓練を受けようとする人が既に自家用操縦士を取得しているためです。

ですが、何も免許を持っていない人が国内で訓練を始めようとする場合、インストラクターは「操縦教育証明」を保持している必要があります。

分かると言えば分かりますけど不思議な仕組みですよね。

おわりに

自費でパイロット訓練を始めようとする多くの方は、最初に海外に行きます。海外で取得した免許を自家用に書き換えた上で日本の訓練を始めます。

そんな背景もあって指定養成施設でもなければ「教育証明」が必要になる場面も少ないのかも知れませんね。

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