未開の地への大冒険(訓練 157-165 日目)

~ 訓練日記は実際とは時系列を変えています。ご了承ください ~

写真は実際に私が操縦する機内から撮影したものです。場所はまぁ、砂漠です。

一人前のプロのパイロットになるためには「野外飛行(クロスカントリー)」というものを経験しておかなければなりません。すごーく簡単に「野外飛行」を説明すると、遠くまで操縦して行くことです。

で、このクロスカントリーなんですが、上記の写真からも分かる通り、めちゃくちゃ面白いです。長い景色を飛んでいると景色がダイナミックに変わります。旅客機ですと高々度を飛行するため移り変わる景色を感じ取ることが中々難しいのですが、小型の訓練機ですと移り変わりが手に取るように分かるんです。

「あれ、山を超えたら突然砂漠になったぞ」「ありゃりゃ山の向こうはカルデラ湖になってるのね」「この川ってあそこから続いているやつか。道路も同じように伸びてるな」「山に囲まれた地域だけ靄が滞留してるけど、山の向こうは完全に晴れてるな」

こんな風に脳内では色々なことが浮かんでは消えていきます。まぁ飛行する空域にもよりますがね。

他にもクロスカントリーで見聞きしたり経験できることは沢山あります。

  • ロケットの打ち上げ
  • 山間部の飛行
  • 田舎の空港の周波数で晩御飯のおかずの話をする家族
  • 旅客機では絶対に降りることができない超小さくて辺ぴな空港での「物語の中」に入ってしまった感

数えるとキリがないです。

こうやって、色々な経験をして怖い思いもしながら一人前のプロのパイロットになっていくわけですね。きっと。逆説的ではありますが、こういった経験や怖い思いをしていないと本物のプロにはなれないのかもしれません。

小型機で色々な経験をしていないプロのパイロットや怖い思いをしたことがないプロのパイロットももちろん沢山いると思いますが、個人的には色々な経験を踏んでプロのパイロットになれないとあかんなぁと感じているこの頃でございます。

実際、たった一回でも実際に怖い思いをすると、とんでもない学びになります(この文面から私が怖い思いをしていることが分かりますよね(笑))。

怖い思いをした後の疲弊感と恐怖感と充実感。怖い思いを通り過ぎた瞬間に色々なものがワッと降り注いできます。で、既に安全地帯にいる状態で怖かった状況のことを色々考えるんです。

「あそこでもし風が真逆に吹いていたら全く進めなかったから、燃料が尽きて墜落してたな」とか「雲がもう少しだけ上に延びていたらやばかったぜ」とか。ま、これも色々あります。

これは文字通り自分にとっては「未開の地」な訳ですよ。私この記事で使った「未開の地」というのは、誰も行ったことが無い場所ではなく、自分自身が経験したことの無い世界のことを指しています。

当然、自ら進んで怖い思いをしたいおバカさんは中々居ないと思いますが、引き続きチョット怖い思いもしながら日々の訓練に励みたいと思います。次はどんな世界を見れるのでしょうか。見たいような見たくないような・・・(笑)。