一つの失敗が全体に影響を及ぼす(訓練 30 日目)

~ 訓練日記は実際とは時系列を変えています。ご了承ください ~

‘Ready’

離陸準備が整ったことを管制に告げる。「今日は離陸を自分でしっかりやるぞ」気持ちを引き締めて、いざスロットルをフルパワーに入れる。

プロペラ後流の影響ですぐに機首は左を向こうとするので右足ラダーを踏む。滑走路中心線に沿う形で地上滑走を続けると、やがて速度は40ktを超えてくる。

‘Air speed alive’

この辺りで速度計が正しく動作してることをコールアウトする。徐々にVr(引き起こし速度)が近づいてくる。フルパワーなので、エンジンの音は結構うるさく、速度もついてきた。中々に緊張する場面だ。

‘さほfdさkfをfじゃkl’

教官が隣で何かを指示した。しかし、聞き取れない。ヘッドセットの音量が小さかったのだ。フルパワーにすることを見越して音量をしっかりとセットしておくべきだった。聞き直そうにも先述の通り、速度はついているし、音は凄いしで、緊張した場面だ。そんな余裕も時間もない。

私は頭が真っ白になった。二度目の教官からの指示で引き起こしを無事に行いまがりなりにも離陸は無事に出来たが、少しでも想定外のことが起こると、すぐにこんなことが起こる。悪いことに、これが尾を引く。フライト全体に影響を及ぼしてしまった。

切り替えが大事というのも頭では分かるが中々考える通りにはいかない。たった一つのミスや想定外で「今日はこんなフライトで組み立てるぞ」という計画が破綻してしまう。

一日でも早く色々なことに早く慣れなければならない反面、今の初等訓練で基礎をしっかりと固めることは非常に大事だ。

焦る気持ちを抑えてリラックスして心穏やかに本日も基礎固めに精進します。